セカンドオピニオンに意味はあるのか?必要性について解説

公開日:2023年2月6日

セカンドオピニオンとは、主治医の診断結果についてほかの医師に「第二の意見」を求めることです。自身の病状について主治医とは異なる医師の見解を知ることで、病気に対する理解が深まり、患者本人がより納得できる状態で治療を受けられるようになります。

現在では広く認知されているセカンドオピニオンですが、その利用に際しては医師の品定め、いわゆるドクターショッピングの状態にならないよう注意が必要です。セカンドオピニオン本来の目的に沿って正しく利用することを心掛けましょう。本記事ではセカンドオピニオンの必要性と、利用時の注意点を解説します。

セカンドオピニオンとは主治医以外の医師に「第二の意見」を求めること

セカンドオピニオンは、主治医(ファーストオピニオン)の診断内容や治療方針について、ほかの医療機関の医師による見解を求めることができる医療サービスです。主治医による診断に納得できなかった場合でも、セカンドオピニオンに相談することで最善の治療方法を見つけられる可能性があります。

なお、セカンドオピニオンは担当医の変更や転院を目的とするものではありません。あくまで主治医のもとで治療を受けることを前提に、ほかの医師からの意見も参考にしながら今後の治療方針を決めるための仕組みです。そのため、セカンドオピニオンの見解は必ず主治医と共有しましょう。

セカンドオピニオンとなった医師の役割は、主治医の診断結果や治療方針の妥当性をチェックし、患者を安心させることです。その際に主治医と異なる見解があれば患者へ説明し、ほかの治療方法があれば提案を行います。それにより治療方法の選択肢が増え、自分がより納得できる治療が受けられるようになるのです。

セカンドオピニオンが必要とされる理由

現在セカンドオピニオンの仕組みは広く認知されています。特にがんのような重篤な病気ではセカンドオピニオンの利用が推奨されており、主治医から他の医師への相談を勧められるケースも珍しくありません。ここではセカンドオピニオンが必要とされる理由を解説します。

医師の専門分野が細分化している

セカンドオピニオンを利用すべき理由のひとつが医師の専門分野の細分化です。現代の医療は日進月歩に発展しており、より高度で専門性の高い知識を持つ医師が増えた一方で、1人の医師が診られる領域は狭まっている傾向があります。

そのため、主治医によって治療方針が提案されたとしても、それが必ずしも最善策であるとは限りません。自身の病気の治療に特化した専門家に意見を求めることで、より効果的な治療方法を提案してもらえる可能性もあるのです。

患者自身が納得して治療を受けられる

セカンドオピニオンの最大のメリットとして、患者本人が納得できる治療を受けられることが挙げられます。

例えばがん治療では外科手術のほか放射線治療や投薬治療などがあり、それぞれ身体への負担や副作用も異なります。患者本人が負担の少ない放射線治療を希望したとしても、主治医からは身体にメスを入れる外科手術を提案されるかもしれません。

患者本人の希望と医師の提案が合致しなかった場合、専門家にセカンドオピニオンを依頼すれば主治医の治療方針が妥当であるか判断してもらうことができます。また、セカンドオピニオンの見解が主治医と同じであったとしても、複数の医師が同様の見解を示すのであれば患者本人も納得したうえで治療に臨めるようになるでしょう。

セカンドオピニオンを利用する際の注意点

セカンドオピニオンは「最善の治療方法を見つける」という本来の目的に沿って利用することが大切です。目的を見誤るといつまで経っても治療が開始できないという事態にも陥りかねません。ここではセカンドオピニオンを利用する際の注意点を解説します。

ファーストオピニオンを大切にする

セカンドオピニオンは、主治医によるファーストオピニオンを十分に理解したうえで利用しましょう。ファーストオピニオンが理解できていなければ、セカンドオピニオンを受けてもそれが最善の策であるか判断できないためです。

主治医の見解が腑に落ちないからといって、安易にセカンドオピニオンに頼ることは止めましょう。ファーストオピニオンに不明な点があれば、自身が理解できるまでしっかりと主治医に説明してもらうことがセカンドオピニオンを利用する第一歩です。

セカンドオピニオンを希望する際は主治医に相談する

セカンドオピニオンを希望する際は必ず主治医に相談しましょう。セカンドオピニオンを受けるためには、紹介状やこれまでの診療記録などを用意してもらう必要があります。また、セカンドオピニオンの結果を踏まえて他院で治療を受けることを決めた場合も、事前に主治医の了承があれば引き継ぎもスムーズに行えるでしょう。

なお、セカンドオピニオンを希望すると主治医の心象を悪くするのではないかと心配する方もいるかもしれません。治療方針の決定は患者にとって重要な決断であり、最善を尽くすためにはセカンドオピニオンは不可欠です。現在ではセカンドオピニオンも肯定的に捉えられているため、ほかの医師の見解を知りたい場合は積極的に主治医に相談しましょう。

ドクターショッピングをしない

セカンドオピニオンの誤った利用方法としてドクターショッピングが挙げられます。ドクターショッピングとは、自身が希望する治療を受けるため複数の医療機関で医師の品定めをする行為です。セカンドオピニオンは主治医以外の医師に病状の見解を求める仕組みであり、新たな主治医を探すサービスではありません。

ドクターショッピングの状態に陥ると、患者はどの医師の見解が正しいのか判断できなくなってしまいます。医師を品定めしていると治療の開始も遅れ、病状を悪化させてしまうかもしれません。セカンドオピニオンがドクターショッピングの始まりとならないよう、サードオピニオン以降の利用は慎重に判断しましょう。

セカンドオピニオンで納得できる治療方法を見つけよう

今回はセカンドオピニオンの必要性などについて解説しました。セカンドオピニオンは主治医の診断内容についてほかの医療機関の医師に見解を求める行為であり、患者本人が納得して治療に臨めるよう手助けをする医療サービスです。セカンドオピニオンが求められる理由、選ぶ際の注意点は次のとおりです。

  • セカンドオピニオンによって効果的な治療を提案してもらえる
  • 患者が納得して治療を受けられる
  • ファーストオピニオンの意見を理解したうえで利用する
  • 紹介状や診療記録を用意するためにセカンドオピニオンを希望する際は主治医に相談する
  • 医師の品定めにあたるドクターショッピングをしない


セカンドオピニオンを利用することで、主治医とは異なる医師の見解を知ることで自身の病気に対する理解も深まります。後悔のない治療を受けるためにも、セカンドオピニオンを積極的に利用しましょう。

あんしんのセコムが提供する会員制健康管理サービス「セコム健康くらぶKENKO」では、高精度の医療機器を駆使した総合人間ドックを提供しています。 会員ひとりにつき、ひとりの主治医と保健師・看護師・栄養士により構成されたチームが、会員様の健康的な日常生活や食事・運動習慣・体調管理まで丁寧にサポート、アドバイスしております。

セカンドオピニオンを利用する際でも気軽に相談できる、信頼できる主治医をもつことは、大きな意味があります。お気軽にご相談ください。

詳しくはこちらから ↓

セコム健康くらぶ KENKOについて >