セコム医療システム株式会社

まさに今、期待される在宅医療

ここ20年の動き

医療は、治療をすることが目的ですが、慢性疾患の増加により、疾患を抱えつつ「生命」を支えることも大事になりました。
これらすべてを病院で行うことは、医療費の肥大化だけでなく、患者のQOL(生命の質)からも在宅医療の認知度や必要性が高まりました。超高齢社会の到来した現在、在宅医療はなくてはならない存在です。

現在の状況

「施設から地域へ」・「医療から介護へ」。
税と社会保障の一体改革に向けたキーワードです。介護については、地域包括ケアシステムを推進していくことになっているため、今後ますます在宅医療が必要とされていくことは明らかです。

2040年に向けて

2040年には団塊の世代、団塊ジュニアと呼ばれる方々が大量に高齢者(65歳以上)となります。病院は「急性期への医療資源集中投入」。診療所は、「看取りを含め在宅医療を担う機能強化」を方向性として打ち出しています。2040年に向け、住み慣れた居宅や施設で療養し看取りまでを行う医療機関がますます必要とされています。

高齢者人口及び割合の推移(総務省統計局)

出典:「高齢者の人口」(総務省統計局)(https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1211.html)

在宅医療のこれから

在宅医療を行っている医療法人の中には、すでに数十名の医師を有するところもあります。こうしたところでは、ひと月あたりの当直回数は病院の平均を下回っています。診療の質という点では、いつも同じ先生が訪問してくれる個人クリニックに分がありますが、24時間365日の体制を続けていくことは困難です。
日中の定期診療はかかりつけの先生に行ってもらいながら、夜間や緊急時の往診は複数の医師で連携していくという形が、今後の主流になっていくでしょう。その場合、何よりも患者情報の共有が重要です。ICT(Information and Communication Technology=情報通信技術)をうまく活用しながら、人と人レベルで繋がっていけるシステムを構築していくことが鍵になります。

在宅医療のトレンド

当初、在宅医療は診療所が「主役」であり、病院は「脇役」でした。しかし、急速な高齢化に診療所の普及が追いつかず、看取を行える体制(常勤医3名以上、医療機関同士の連携可)の診療所や、200床未満の病院は、より高い診療報酬を得られるようになりました。個人の診療所によって支えられていた在宅医療は、今後は病院を含む組織の大規模化とシステム化が進むものと思われます。

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