導入事例

お客様の声をご紹介します。セコムOWELの導入にお役立てください。

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すぎうら医院
在宅・外来

電子カルテをリプレースし地域連携の質と生産性が向上

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島根県出雲市のすぎうら医院の杉浦弘明院長は、地域の診療所と連携して24時間365日の診療体制を整備し、在宅療養中の患者さんを支えている。2023年、連携の基幹システムとなる電子カルテをセコム医療システム株式会社の「セコムOWEL」に変更。理想の医療に向けた新たな一歩を踏みだした。

地域ニーズに応えるために重症者を診る在宅医療に注力

1995年に開業したすぎうら医院は2013年から、本格的に在宅医療に乗り出している。現在は、杉浦弘明院長が担当する内科外来は午前中だけに集約し、がん末期やALSなどを含めた重症度の高い在宅患者の診療に力を入れている。その背景には、地域の医療事情がある。

同院のある島根県出雲市は、人口15万人の地方都市である。こうした地域は総じて医師不足等に悩まされているが、出雲市の場合、島根大学医学部附属病院をはじめ、島根県立中央病院、出雲徳洲会病院、出雲市立総合医療センターなどの中核病院があり、医療提供体制は非常に充実している。

杉浦院長は「私の父親が開院した当初は、地域の患者さんを広く診る、いわゆるかかりつけ診療所でした。ただ、ここ数年、地域の患者さんのニーズに鑑み、在宅医療中心にシフトしています。今後、さらに高齢者は増えていきますし、在宅医療がより重要になるのは確実です。当院以外でも診ることのできる患者さんは、他院で診てもらうという機能分担は、限られたインフラの有効活用にもつながるはずです」と説明する。

円滑な地域連携を目指し電子カルテをリプレース

開業医による在宅医療において最大のネックとなるのは、24時間365日の緊急訪問体制の構築だ。これに関しては、同院を含めた地域の6診療所が連携し、機能強化型在宅療養支援診療所として輪番で夜間休日の診療体制を担保している。

「お互いに診療方針や力量をよく理解し合っている仲間なため、安心して患者さんを任せることができています」と語る。

機能強化型在支診として、複数の診療所と連携体制を築くうえで、重要なカギを握るのが情報共有に欠かせない電子カルテの運用だ。同院では約20年前から電子カルテを導入し、この情報共有にも活用してきた。

しかし、メーカー側の都合によって電子カルテのサービス提供が終了することになって状況は一変し、新たなシステムを探す必要に迫られることになった。

電子カルテをリプレースするにあたって、杉浦院長が基準としたのは、①事業の継続性、②複数の診療所が閲覧・書込が可能なクラウドシステム、③訪問診療時の通信の安定性、④島根県全域の医療情報ネットワーク「まめネット」との連携----などである。

複数の電子カルテについて比較検討を行った結果、セコム医療システム株式会社の「セコムOWEL」を選択した。

「セコムさんは警備業界ではナンバーワンであり、事業を継続させる力も非常に強いうえ、自社のデータセンターで管理しているため、他のクラウド型電子カルテよりも安全でバックアップ体制も万全だと判断しました。また、『まめネット』との連携にも前向きに対応していただけました」と杉浦院長は話す。導入にあたって、営業担当やSEと面談を重ねるなかで、同社に対する信頼感はさらに大きくなっていったという。

「対応が非常に丁寧でした。迅速な対応はもちろん、会社として医療DXへの将来の投資もきちんとされていて、すっかりセコムさんのファンになりました。電子カルテは基幹システムであり、しっかりと投資すべきものだと考えています」

訪問診療・DX推進にはクラウド型がベストである

「セコムOWEL」導入から約3カ月、その使い勝手について杉浦院長は「外来に関しては今までのシステムと比べて何ら遜色ありません。PACSや院内血液検査、心電図、外部検査のデータの取り込みなども順調です。受付の効率化や患者さんの満足度に関しては、これから評価していきたいと思っています。長期処方をしている関係で、外来患者さんの来院は3カ月単位ですから」と話し、訪問診療での利用に関しては、次のように評価する。

「まず訪問診療では最初の段階で作成しなければならないドキュメントがいくつもあるのですが、文書機能がすばらしく、その作成が大幅に楽になりました。そのほかインターネット回線での運用が便利で、音声入力等、外部のアプリがたくさん使える点も将来性を考えると大きなメリットと言えます。訪問診療の移動中の車内で入力できるため、生産性は飛躍的に上がりました」

最後に杉浦院長は、電子カルテの新規導入やリプレースを考えている開業医に対して、次のようにアドバイスを送る。

「まず、未来にわたってサービス提供を中止することのないベンダーを選ぶことです。そのうえで、訪問診療や医療DXの推進、生産性の向上などを図りたいのであれば、ASP・クラウド型がベストであり、外部システムを併用しやすい『セコムOWEL』をおすすめしたいと思います」

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・発行元:日本医療企画株式会社
・雑誌名:クリニックばんぶう
・発行年月号:2024年4月号
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すぎうら医院様

〒693-0002 島根県出雲市今市町北本町2-8-3
TEL:0853-23-6669
訪問診療を中心に、リウマチ専門医による専門外来も持つ。杉浦弘明院長は、しまね医療情報ネットワーク協会事務局長も務めるなど医療DXのパイオニアである。