尿路結石ができると激しい痛みが起きたり、血尿が出たりする場合があります。尿路結石は尿の中の物質が結晶化したものです。なぜ尿路結石ができてしまうのでしょうか。また、尿路結石を予防する方法はあるのでしょうか。
この記事では、尿路結石ができる原因や代表的な症状、尿路結石を予防するポイントをわかりやすく解説します。
尿路結石とは尿の中の成分が固まり、腎臓から尿道にかけての尿路で生じた結石を指します。
尿路結石の成分は、シュウ酸塩が元となったシュウ酸カルシウムやリン酸塩が元となったリン酸カルシウム(カルシウム結石)、プリン体が分解された尿酸(尿酸結石)などです。こうした成分が尿の中に大量に溶け込み、飽和することで尿路結石が生じます。
尿路結石の中でも、腎臓にある結石を腎臓結石、尿の狭いとおり道(尿管)にある結石を尿管結石、膀胱の中にある結石を膀胱結石と呼んで区別しています。
尿路結石が小さい場合、排尿時に自然と体外へ排出されます。しかし尿路結石のサイズが大きかったり、排尿の途中で詰まったりした場合、以下のような症状が発生します。
尿路結石の症状が疑われる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。尿路結石の検査方法として、検尿、腹部エコー検査(US)、腹部単純X線撮影(KUB)、コンピューター断層撮影(CT)などが挙げられます。加齢とともに尿路結石症のリスクが高まるため、定期的に検査を受けることが大切です。
もし尿路結石ができてしまっても、最新の医療技術で安全に除去できます。代表的な尿路結石の治療法が、レーザーを用いて結石を砕く経尿道的尿路結石除去術(TUL)です。お腹を切開する必要がないため、体への負担が少ないのが特徴です。
なぜ尿路結石ができてしまうのでしょうか。尿路結石症の主な原因は2つあります。
生活習慣が乱れていると、尿路結石ができやすくなります。特に尿路結石症のリスクを高めるのが運動不足と食習慣の乱れです。運動不足の人は小さな結石が自然排石されづらくなり、サイズの大きな尿路結石ができやすくなります。また糖分の多い食事や、プリン体が多いアルコール飲料を好む人も要注意です。
長期入院などにより尿の流れが滞っている人や、病気でステロイドを服用している人も尿路結石ができやすい傾向があります。
尿路結石はきちんと予防すれば、発症リスクを抑えることができます。水分は1日2リットルを目安にしっかりと補給し、尿路結石の排出を促しましょう。また、適量のカルシウムを摂取することで、尿路結石の成分であるシュウ酸の吸収を抑制できます。ここでは尿路結石の予防方法を2つ紹介します。
尿路結石症を予防するため、1日2リットルを目安にしっかりと水分を補給しましょう。水分を補給することで結石の自然排出が促されます。また尿の中の結石成分の濃度が薄まり、結石そのものができづらくなります。ただし、以下の飲料は尿路結石症のリスクを増加させる恐れがあるため、なるべく過剰摂取を避けましょう。
適度な量のカルシウムを摂取することで尿路結石症の予防になります。カルシウムを摂取すると、尿路結石の成分のひとつであるシュウ酸の吸収が抑制され、シュウ酸カルシウム結石ができづらくなるためです。乳製品、大豆製品や小魚などカルシウムを含む食品を食べるとよいでしょう。
今回は、尿路結石の原因と予防について紹介しました。尿路結石の原因と予防についてのポイントは次のとおりです。
万が一、尿路結石ができてしまった際も治療は可能なので、必要以上に怖がらなくてもよいでしょう。医療法人社団あんしん会「四谷メディカルキューブ」の泌尿器科では、体への負担が少ない経尿道的尿路結石除去術を実施しています。あんしんのセコムが提供する会員制健康管理サービス「セコム健康くらぶKENKO」に加入すれば、四谷メディカルキューブで充実した医療サービスを受けることが可能です。