経営者保険とは?

公開日:2023年2月6日

数ある保険のなかでも、経営者をメインターゲットとした保険が「経営者保険」です。もし経営者が事故や病気で死亡した場合、企業は大きな事業リスクを抱えます。

経営者保険に加入していれば、保険金を資金繰りに充てたり、借り入れの返済金に充てたりすることで、当座の経営危機を乗り切れます。また、経営者や役員は通常の退職金制度の対象になりません。しかし経営者保険に加入していた場合、経営者や役員への「役員退職慰労金」の財源として活用できます。

この記事では、経営者保険のポイントや仕組み、加入するメリットをわかりやすく解説します。

経営者保険は経営者をターゲットとした保険

経営者保険は、文字どおり経営者や役員が加入することを想定した生命保険契約です。企業が抱える事業リスクのひとつに「経営者や役員など、事業経営のキーマンが死亡するリスク」が挙げられます。経営者保険に加入すれば、経営者が病気や事故で死亡した際に保険金が支払われ、当座の資金繰りに充てることが可能です。保険会社によっては、経営者保険ではなく役員保険やキーマン保険と呼ばれる場合があります。

経営者保険は2019年2月の国税庁の介入により、一時販売が停止されていたものの、現在は多くの保険会社で提供されています。保険の種類にもよりますが、経営者保険を始めとした法人保険の保険料は、損金として算入することも可能です。

経営者保険の仕組み

経営者保険は企業(法人)が保険契約者、経営者または役員が被保険者となります。また通常の保険契約と同様に、保険金受取人は保険契約者である企業(法人)です。経営者保険の保険金は、原則として経営者が事故や病気で死亡した際に支払われます。積立型の経営者保険の場合、解約時に解約返戻金(解約返還金)が支払われる仕組みもあります。

経営者保険の代表的な契約形態は、定期保険と逓増定期保険(ていぞうていきほけん)の2つです。以下、それぞれの詳しい仕組みを解説します。

定期保険

定期保険は、毎年同じ金額の保険料を積み立てるタイプの経営者保険です。保険期間は99歳満期に設定されることが多く、最長99歳になるまで死亡保障が継続します。また定期保険は積立型保険の一種のため、解約した際に解約返戻金(解約返還金)が支払われます。そのため、なかには将来の資金準備を目的として定期保険に加入する企業も存在するようです。

逓増定期保険

逓増定期保険は、保険料の支払金額が段階的に増加していく(逓増)タイプの経営者保険です。保険料の支払金額は、最大で初回支払金額の5倍に増加します。定期保険と比較すると、逓増定期保険は短期での利用がメインで、解約返戻金の金額が早くピークに達する点が特徴です。

経営者保険に加入する2つの主なメリット

経営者保険に加入するメリットは主に2つあります。保険料の支払いで資金繰りが悪化するリスクはあるものの、万が一の事業リスクに備えられるという経営者保険にしかない強みがあります。また積立型保険の場合は、解約時の返戻金を役員退職慰労金の財源として活用することも可能です。

経営者や役員が死亡したときのリスクを軽減できる

経営者や役員など、事業経営のキーマンが死亡した場合、企業は大きな事業リスクを抱えます。特に経営者の役割が大きいオーナー企業の場合、経営者の死亡をきっかけとして業績が悪化したり、資金繰りが行き詰まったりするケースもあるでしょう。経営者保険に加入していれば、数千万円~1億円のまとまった金額の保険金を受け取り、事業資金に充てることができます。

経営者や役員の退職金を確保できる

積立型保険の場合は、経営者保険を解約した際に返戻金が支払われます。そのため、経営者や役員に支払う「役員退職慰労金」の原資として経営者保険を活用するケースがあります。ほかにも資金準備の方法はありますが、経営者保険の場合は事業リスクの備えと退職金の財源確保を両立できるのがメリットです。

経営者保険の仕組みやメリットを知り、万が一のときの備えを

今回は経営者保険について紹介しました。経営者保険は、文字どおり経営者や役員をメインターゲットとした保険です。経営者保険の保険契約者は企業(法人)、被保険者は経営者や役員に当たり、事故や病気で死亡した場合に保険金が支払われます。経営者保険の仕組みや加入するメリットは次のとおりです。

  • 経営者保険は経営者がターゲットの保険
  • 経営者保険は企業が保険契約者で経営者もしくは役員が被保険者
  • 経営者保険は定期保険と逓増定期保険の2つがある
  • 経営者や役員が死亡したときのリスクを軽減できる
  • 経営者や役員の退職金を確保できる

将来の事業リスクに備えるには、経営者保険に加入するだけでなく、経営者が重い病気にかからないための健康管理も大切です。あんしんのセコムが提供する会員制健康管理サービス「セコム健康くらぶKENKO」では、会員ひとりにつき、ひとりの主治医と保健師・看護師・栄養士により構成されたチームが、会員様の健康的な日常生活や食事・運動習慣・体調管理まで丁寧にサポート、アドバイス。経営者の健康管理を手厚くサポートできます。

詳しくはこちらから ↓

セコム健康くらぶ KENKOについて >