HDプロテクト(抗がん剤分解溶液)|医療機関・家庭で使用可【セコム医療システム】

動物病院スタッフの抗がん剤曝露リスクと対策

公開日:2025年12月10日


近年、動物医療におけるがん治療の進展に伴い、ペットに対する抗がん剤治療(化学療法)が広く行われるようになりました。この治療は、動物と飼い主にとって希望をもたらす一方で、獣医師や動物看護師が抗がん剤に触れる機会が増加しており、その安全性への配慮が改めて注目されています。
本コラムでは、動物医療現場における抗がん剤曝露の実態と、安全対策の重要性について、現場の声を交えながらご紹介します。

1. 動物病院における抗がん剤曝露リスク

抗がん剤は、取り扱いに注意が必要な薬剤として知られており、米国国立労働安全衛生研究所(NIOSH)や欧州獣医腫瘍学会などの国際的な機関でも、防護策の徹底が強く推奨されています(※1)。しかし、動物病院では、患者動物の予測できない行動や設備面での制約などから、ヒト医療機関と同等の安全管理を行うことが難しいケースが少なくありません。こうした状況の中でスタッフの健康を守るためには、現場の状況に応じた現実的かつ効果的な対策を講じることが不可欠です。抗がん剤治療の普及に伴い、動物医療の現場でも安全性への意識を高め、継続的な改善を図ることが求められています。

治療を受ける犬

2. 抗がん剤曝露リスクが高まる場面

動物医療の現場では、特に以下のような場面で抗がん剤に接触・曝露する可能性があります。

  • ・準備時:調製時、脱カプセルや錠剤の分割、プライミング作業時
  • ・投与時:点滴の抜去時や、患者動物が予期せぬ行動をとった時
  • ・投与後:汚染された器具や作業台との接触、入院用のペットケージやトイレの清掃作業時

治療を受ける猫 ケージの中の犬

これらの場面は、必ずしも直接的な健康被害に直結するわけではありませんが、繰り返し曝露が続くことで、リスクが徐々に蓄積される可能性があります。
実際に海外の研究では、抗がん剤への曝露が循環器系や消化器系への影響、生殖機能への悪影響などを引き起こすリスクがあることが指摘されています(※2)。

3. 基本的な抗がん剤曝露対策(ヒト医療との比較)

ヒト医療では、抗がん剤を扱う際の基本的な対策が、国際的なガイドラインで定められています。抗がん剤曝露対策は、時間やコスト、設備といった制約の影響を受けるものの、多くのヒト医療機関では何らかの形で実施されています。これに対し動物医療では、そもそもガイドラインが存在しません。そのため、残念ながら動物病院においては、抗がん剤曝露対策がほとんど進んでいないのが現状です。

ヒト医療機関での基本的な抗がん剤曝露対策(参考)

①個人防護具(PPE)の着用

手袋、ガウン、マスク、アイガードなどを適切に使用することで、皮膚や呼吸器への曝露を防ぎます。

②安全キャビネットや専用設備の活用

調製時の飛散を防ぐために、安全キャビネットや閉鎖式薬物移送システム(CSTD)を使用することが推奨されています。

③廃棄物・排泄物の適切な処理

抗がん剤が付着した器具や排泄物の処理には、専用の廃棄ルートを設定し、適切な清掃手順を徹底する必要があります。

④教育・訓練の継続実施

新人や研修生を含む全スタッフに対し、統一された手順での教育を行うことが重要です。

4. 動物医療現場の実際と課題

2023年に発表された論文によると、獣医師の回答者の9割以上が抗がん剤曝露対策は不十分であると感じていることが明らかになりました。具体的な対策状況を見てみると、グローブやマスクの着用率は90%近くと高い一方で、ガウンの着用率は30%以下、安全キャビネット内での調剤は20%以下、閉鎖式薬物移送システム(CSTD)の導入率はわずか11%程度にとどまっています。また、抗がん剤を専用エリアで調製している割合も20%に過ぎず、多くの場合、通常の調剤エリアや診察室、処置室などのオープンな環境で調製が行われている実態が浮き彫りになりました(※3)。

アンケート結果図表

【出典】
田川道人「動物医療における抗がん剤曝露に関する意識調査と曝露リスク評価」
岡山理科大学獣医学部獣医保健看護学科、2023年、日本獣医がん学会
https://www.jpc.or.jp/animal/wp-content/uploads/2023/06/tagawa_yoshi.pdf


患者動物への抗がん剤治療では、主にヒト用の抗がん剤が使用されています。しかし、体表面積の小さな動物に投与する場合には投薬量を調整する必要があり、その過程で脱カプセルや錠剤の分割といった作業が頻繁に行われています。さらに、動物は人間のように言葉による意思疎通ができないため、治療に対して非協力的な反応を示すことが少なくありません。その結果、暴れる・動き回るなどの行動により、針が抜けてしまうなどの予期せぬ事故が発生するリスクが伴います。加えて、ペット用トイレやケージに抗がん剤が付着することもあり、清掃時に曝露の危険性が生じる可能性があります。

こうした状況にもかかわらず、動物医療の現場では薬剤の専門家である薬剤師の関与がほとんど見られないのが現状です。そのため、ペットの抗がん剤治療における曝露リスクは、ヒトの医療現場と比較しても高いと言えるでしょう。

抗がん剤取扱いにおける課題の実例

以下は、現場で見られる課題の一例です。

ケース①:設備不足による不十分な調製環境

ある施設は、安全キャビネットなどの設備がないため、スタッフは抗がん剤の影響に不安を感じています。調製時は窓際へ移り、薬剤の飛散を抑えるためジッパーバッグの中で脱カプセルや分割を行っていますが、それでも不十分だと感じています。

ケース②:スタッフへの負担と離職の懸念

獣医師が若い女性の動物看護師に抗がん剤の調製を頼んだところ、抗がん剤の曝露が怖いからと断られたケースもあります。スタッフの離職につながる心配があるので無理には頼めないものの、一人で診察と薬剤の調製をするのは難しく、課題となっています。

ケース③:予算的な制約

ある動物病院に勤務するスタッフのケースです。研修先で個人防護具(PPE)や閉鎖式薬物移送システム(CSTD)を知り、勤務先にも導入したいと申し入れました。しかし、予算の問題で許可が下りませんでした。企業からもらえるサンプルを活用したり、手術で着用したガウンで代用したりしていますが、適切な対策をすべきだ考えています。

5. HDプロテクト:実用的な補助策としての可能性

こうした状況の中で注目されているのが、抗がん剤分解溶液「HDプロテクト」です。
この製品は、環境中に残った抗がん剤を分解することで、スタッフの曝露リスクを減らすことを目的に開発されました。動物病院で働く方々の安全性を高めるための、実用的な補助策として活用されています。スプレーして拭くだけで使える手軽さや、二度拭き不要で金属腐食の心配が少ない点は、忙しい現場でも導入しやすいポイントです。さらに、第三者機関による試験で安全性が確認されているため、安心して使える製品として信頼されています(※4)。

使用シーン 使用シーン

6. まとめ|安全な職場環境が信頼を支える

抗がん剤治療は、患者動物にとって命をつなぐ重要な医療であり、飼い主にとっても希望を託す大切な選択肢です。だからこそ、それを支える医療スタッフが安心して働ける環境を整えることが、何よりも重要です。基本的な個人防護具(PPE)の着用や教育はもちろんのこと、HDプロテクトのような抗がん剤分解溶液を導入することで、安全性をさらに高めることができます。こうした取り組みは、日々の診療を支えるスタッフの健康と安心を守るだけでなく、動物医療全体の質の向上にもつながります。

スタッフが安全に業務に取り組める環境を提供することは、所属する組織への信頼を高めるだけでなく、患者動物と飼い主に最善の医療を届けるための土台となります。今後も、安全で持続可能な医療環境の実現に向けて、取り組みを進めていきましょう。

動物病院スタッフ

【参考情報/出典】
※1 米国NIOSHガイドライン
※2 「動物医療における抗がん剤の安全な取り扱いに関する調査」:P380~381
※3  動物医療における抗がん剤曝露に関する意識調査と曝露リスク評価
※4  HDプロテクト公式サイト

医療現場の安全対策に。
HDプロテクト(スプレータイプの抗がん剤分解溶液)

抗がん剤曝露対策の一環として、医療現場の安全を支える製品です。
詳しくは製品ページをご覧ください。導入のご相談は、 問い合わせフォームより、お気軽にお問い合わせください。

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